レンタルサーバーには、大きく分けると共有サーバーと専用サーバーというものがあります。
基本的に、ほとんどの方が利用されているのが共有サーバーであり、利用者の割合としては、9割以上の方が共有サーバーを選ばれています。
※当社調べ
理由はシンプルで、共有サーバーは圧倒的に費用が安価で利用できるからです。専用サーバーは「あなた専用のサーバー」であるため、1台のサーバーを独占して利用出来ることになります。
サーバー会社側もまず、専用のサーバー環境の構築から入るため、初期費用が高く、月額利用料も高くなります。
共有サーバーであれば、月額100円程度から利用できるものや、広告が入る代わりに無料で提供しているサーバーもあるほどです。
専用サーバーとなると、安くても初期費用で5万円程度。月額費用でも2万円以上掛かります。また、サーバー自体の設置にも時間がかかるので、料金支払い後、1週間から2週間程度掛かります。
しかし、中には専用サーバーで構築したほうが、より多くのメリットを享受出来る方も中にはいらっしゃいます。
本記事は共有サーバーと専用サーバーの違いを比較しつつ、あなたがこれから利用するサーバーはどちらが良いのか、徹底的に詳しく解説していきます。
共有サーバーとは?
共有サーバーとは、1台のサーバーを複数のユーザーで共有するレンタルサーバーの一つのサービス形態です。
1台のサーバーの領域を複数のユーザーで分割し、割り当てられた領域を利用します。
サーバーを建物と例えるのであれば、共有サーバーはアパートやマンションのように、複数人で1つの建物に住むイメージです。
レンタルサーバーの中でも共有サーバーは、最もポピュラーで初心者向けです。レンタルサーバーと言うと、一般的に共有サーバーを指します。
共有サーバーでは、OSやソフトウエアなどの基本的な利用環境は利用開始時点で既に設定済みなので、初心者でも簡単に利用出来るのが共有サーバーのメリットです。
共有サーバーの場合、申し込みからサーバーの運用開始までの期間が短いことも特徴で、すぐにサイトを立ち上げたい方には最適です。
共有サーバーは、初期費用やランニングコストも低額で抑えられるのもメリットです。
サポート体制も万全なので、専門的な知識がない初心者でも安心して利用できる敷居の低さも特徴的です。
共有サーバーは、1台のサーバーを複数のユーザーで分割し、割り当てられた領域を利用し、メモリやCPU、回線は他のユーザーと共有です。
そのため同じサーバー内の、他のユーザーの使用状況の影響は受けてしまうこともあります。
例えば同一サーバー内に設置された他のWEBサイトに大量のアクセスがあった場合、自身のサイトの表示も遅くなる、もしくは表示できなくなってしまう、などの影響を受けてしまうケースです。
例えば、同じサーバー内の誰かがスパムメールやウイルスメールをばらまいてしまうようなケースでは、同じメールサーバーを使っている人全員がブラックリストに登録されるということもありえるのです。
共有サーバーでは、自身のWEBサイトに与えられた容量を超えて、突発的に大量のアクセス(月間アクセス10万~100万を超えるような場合)があったときは、対応できない可能性が高く、最悪の場合はアカウント停止のリスクもありえます。
このような大量アクセスに備えて、ディスク容量を増やす、高スペックのソフトをインストールするなど、サーバーの基本的な設定を変更することは、共有サーバーでは認められておりません。
自身の好みに合わせたカスタマイズができず、自由度が低いということは、デメリットの1つでもあります。
共有サーバーは費用も低額、メンテナンスなどの専門知識も不要であるなど、初心者に使いやすい反面、急なアクセス増加に対応できない、自分の好みにカスタマイズできないなどのデメリットもありました。
それでは次に専用サーバーについて、メリットやデメリットを含めて詳しく解説していきます。
専用サーバーとは
専用サーバーとは、特定のユーザーが1台のサーバーを専用に使うレンタルサーバーのサービス形態です。
サーバーを物理的に専用で使うことが認められており、サーバー本来の機能をすべて自分だけで使えるメリットがあります。
先述したように、サーバーを建物に例えるならば、専用サーバーは一戸建て住宅に住むイメージとなります。
専用サーバーは、申し込みから運用開始までの期間が長く、サーバーのOSやソフトウエアのインストールなどの環境設定は、契約者自身が行う必要があります。
そのため、サーバーに関する専門的な知識が必要になります。
運用開始後も、ソフトウエアのインストールやサーバーの設定は、契約者が自由に行えるのが専用サーバーの特徴です。
CPUやディスク領域も自由に変更できるので、ハイスペックな機能を持たせられるのです。
サーバー1台すべての処理能力が使えるので、制限がほぼ無いといっても過言ではなく、大量のアクセスがある大規模サイトの運営(月間アクセス200万や300万を超える)や、大量のメールを一度に送ることさえも可能です。
急に大量にアクセスがあったとしても、アカウント停止などのリスクはありません。
1台のサーバーを物理的にすべて専用で使えるので、他のユーザーの影響を気にする必要はありません。
専用サーバーを契約するとroot権限が与えられ、インストールしている全てのファイルにアクセス可能になり、ソフトウエアのインストールや設定の変更も、自由に行えることになります。そのため、安定的なサイトの運用が可能になります。
(※root権限とは、ほとんどすべての操作が可能になるレベルの権限を指し、システム管理者用のアカウントに与えられるものです)
反面、企業が専用サーバーを契約するような場合、サーバーの保守担当者がいないと管理できないという事態が起こることもあります。
そのようなことが起こらないためにも、自分で専用サーバーの保守管理ができないのであれば、マネージドプランを使うという選択肢もあります。
マネージドプランは、サーバーの設定や管理を代行するサービスです。サーバーの保守・運用をすべて任せられるので、サーバーの管理業務をせずに専用サーバーを使いたいという方には最適です。
ただし、マネージドプランを契約すると、root権限の付与はなくなり、自分でサーバーの設定の変更等は行えなくなります。
サーバー業者はroot権限を用意する必要がないので、契約からすぐにサーバーが使えるというメリットがあります。
専用サーバーのデメリットとして、費用が高額であるということも挙げられます。
まず初期費用として、数万円~十数万円を要します。利用料金は、使用するサーバーのCPUの種類やストレージなど、サーバーの性能によって大きく変わりますが、共有サーバーに比べ10倍近い金額になり、月額数万円程度必要となるのです。
専用サーバーでは、大規模サイトの運営、大規模アプリケーションの開発をするケースでも無い限り、オーバースペックになることも考えられます。
ここまでレンタルサーバーの中でも、共有サーバーと専用サーバーにスポットを当てて、解説してきました。
次にそれぞれのメリットやデメリットをふまえて、副業ブログやアフィリエイトサイトを作る場合に、最適なサーバーはどちらなのかについて解説します。
副業ブログやアフィリエイトサイトを作るならどちらがいい?
ここまで共有サーバーと専用サーバーの違いについてまとめました。
共有サーバー | 専用サーバー | |
---|---|---|
費用 | 低額 | 高額 |
利用形態 | 複数 | 1人 |
スペック | 低い | 高い |
カスタマイズ性 | 低い | 高い |
ディスク容量 | 少ない | 大きい |
他のユーザーの影響 | 受けることがある | 受けない |
利用開始までの期間 | 短い | 長い |
このように、共有サーバーと専用サーバーには、それぞれメリットやデメリットがあります。
それぞれの特徴を比較し、副業ブログやアフィリエイトサイトを作る場合、どちらを選んだら良いのでしょうか?
まずは、レンタルサーバーの選び方について解説します。
レンタルサーバーの選び方
サーバーを選ぶ際には、サーバーの容量や機能がサイトの規模に合っているのか、ということは重要なポイントとなります。
小規模なサイトの運営に使用する場合は、共有サーバーのような安価なプランでも十分対応可能です。
反対に、大規模なサイトやアクセスが集中するようなサイト、大量のメールの送受信が必要な場合などは、専用サーバーレベルのハイスペックな機能が必要となります。
しかし、副業ブログやアフィリエイトサイトを初めて作るといったケースでは、自身のサイトの規模はどのくらいのものになるのか、最初は判断出来ないかもしれません。
そこで、どのような場合に共有サーバー、専用サーバーを選ぶべきなのかについて紹介します。
共有サーバーを選んだほうが良い場合とは?
副業ブログやアフィリエイトサイトを作ったばかりのケースでは、共有サーバーを選んだほうが良いでしょう。
その理由は、ブログやアフィリエイトサイトを立ち上げてすぐのときは、アクセスはほとんど集まらないからです。
アクセスが全く集まらない状況で専用サーバーを使うのは、明らかにオーバースペックとなってしまいます。
共有サーバーでは、急激にアクセスが増加したケースには対応できませんが、プラン変更を行うことで、ある程度のアクセスまでは対応が可能です。
共有サーバーでサイトを育て、のちに専用サーバーの利用も視野に入れて運営していくというのも良いでしょう。
では専用サーバーを使った方が良いのは、どのような場合でしょうか?
専用サーバーを選んだほうが良い場合とは?
企業や団体が運営する大規模サイトでは、専用サーバーが利用されることが多いです。
個人利用において、下記のような目的で利用する場合は、専用サーバーの利用が最適です。
大規模なWEBサイトは、例えば企業のキャンペーンサイトのように、大量のアクセスを集めるケースが多いです。
ほかに、独自アプリの開発やメールマガジンの大量送信など、大容量のディスクが必要で、ハイスペックな機能を持ったサーバーが必要な場合、専用サーバーが最適です。
ただ専用サーバーを利用するには、費用についても考慮に入れる必要があります。
専用サーバーは共有サーバーに比べ、月額費用が高くなってしまうので、自身のサイトで月額費用がまかなえるのかという点はとても重要なポイントとなります。
共有サーバーと専用サーバーで比較したとき、どのような基準で選んだら良いのかについて、おわかり頂けたでしょうか。
それでは、サーバー選びで判断に迷うという方のために、それぞれどちらがおすすめなのかについて紹介します。
共有サーバーは、ハイスペックな機能はありませんが、サーバーの専門知識があまりない初心者でも使いやすいように設定されており、費用も安価で済ませられます。
副業ブログやアフィリエイトサイトを立ち上げたばかりでは、多くのアクセスを集めるのは困難であるため、共有サーバーでも十分運用可能です。
専用サーバーは、サーバーの設定が自由に行えるため、ハイスペックなサーバーを使いたい方に最適です。
費用が高額となるので、専用サーバーによる運営の維持に、十分な収益が見込めるような大規模サイトの運営でない限り、オーバースペックということもあります。
専用サーバーの維持・管理には専門知識が必要ですが、自由度が高いので、安定したサイト運営が可能です。
以上を考慮すると、副業ブログやアフィリエイトサイトを立ち上げるために最適なレンタルサーバーは、共有サーバーであるということになります。
最後に共有サーバーとレンタルサーバーの違いについてまとめます。
共有サーバーと専用サーバー、どちらを使ったら良いのだろう…そのような悩みを持つ方のために、両者の違いやメリット・デメリットについて紹介しました。
共有サーバー | 専用サーバー | |
---|---|---|
メリット |
|
|
デメリット |
|
|
このように共有サーバーと専用サーバーには、それぞれメリット・デメリットがあります。
副業ブログやアフィリエイトサイトを初めて運営する際は、共有サーバーを利用するのが最適です。
最初から大規模サイトを運営する場合や、ハイスペックな機能を必要とするアプリの開発をしたい場合などは、専用サーバーを選択すべきです。
副業ブログやアフィリエイトサイトの場合、大規模サイトに育ってから、専用サーバーを契約するという方法もあります。
それぞれの違いを見極め、自分の運営したいサイトに合ったレンタルサーバーを利用しましょう。